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2017年5月16日

サンクゼール、米国オレゴン州に進出

オレゴン州の豊かな資源を最大限に活かした、食品製造がスタート

株式会社サンクゼール(本社:長野県飯綱町、代表取締役社長:久世良三)は、 2017年4月29日(日本時間)に米オレゴン州にある果実加工工場の買収を完了し、米流通大手などの販売網を通じて米国市場に進出する計画を進めています。

今後は米国市場に向け、自社ブランド製品や感度の高い米国小売ブランドのOEM製品を生産販売をしながら、同時に日本市場に向け、生産輸出を行っていきます。

米国オレゴン州の良質な資源と、日本で培った食品製造技術を最大限に活かし、高品質のジャム、コンポート、フルーツシロップ漬け、ドレッシング、たれ、ドライフルーツなどの生産及び供給体制が実現します。

St.Cousair Oregon Orchards,Inc.(SCOO社)設立

今回の契約は、企業買収(M&A)の一種である株式取得を伴わない、企業が保有する食品ビジネスに関する製造免許や営業権などの資産や土地建物・生産設備等の不動産を含む固定資産等を取得する売買契約に基づくものです。約半年に及ぶ交渉の結果、オーナー家が保有するビジネスおよび不動産を取得する基本契約が合意に達することができました。
買収先の Berry Noir社から30エーカー(3.6万坪)の農地とコンポート、ジャム、ジュース、業務用ドレッシングなどの加工工場(1000坪)を資産買収し取引先様とともに従業員も引き継ぎます。

4月29日(日本時間)に両社の経営幹部、州政府関係者、ポートランド日本領事館関係者が一堂に会し、資産買収に関する基本契約書の調印式とクロージングパーティーを開催しました。
3年後には年商1,000万ドル(約11億円)を目指します。

調印式。Berry Noir社創業者夫妻とサンクゼール創業者ファミリー

5月1日には日本からサンクゼール幹部も出席してSCOO社従業員の入社式が行われました。皆さん、サンクゼールの経営理念に共感し、勤務継続を決めてくれました。この日の入社式では出席者全員が日本語だけでなく英語、そしてスペイン語に翻訳した経営理念を学び唱和しました。(サンクゼールの経営理念
また、従業員一人一人に辞令が手渡されSCOO社の社員として新たなスタートを切ることができました。

アメリカの市場調査について

サンクゼールは、2015年3月から海外担当役員である久世直樹常務取締役を米国西海岸に派遣し、JETRO長野支店、JETRO本部の協力を得てアメリカの小売および業務用食品製造業の市場調査を行ってきました。
結果、大きな潜在マーケットがあることが確認でき、米西海岸の中部にあたるオレゴン州内での生産基地取得を検討してきました。

今回の工場買収にあたり、サンクゼールは、JETRO、ポートランド日本領事館、オレゴン州の投資促進機関である Business Oregon(ビジネスオレゴン)、オレゴン州政府駐日代表の仲介を受けて、地元自治体との友好的な関係構築にも取り組んでいます。

30エーカーの土地があるYamhill County(ヤムヒル郡)のコミッショナー、City of Newberg(ニューバーグ市)の市長は、サンクゼールの今回の投資を歓迎し、継続的な投資や雇用が期待できるとし、今後のビジョンについても全面的な支援を表明しています。

ニューバーク市長への表敬訪問。友好の証としてニューバーグ市の鍵を拝受

SCOO社 代表メッセージ

アメリカ現地法人SCOO社の代表取締役社長に就任した久世直樹 常務取締役は、「これまで米国西海岸を中心としたカリフォルニア州、ワシントン州、オレゴン州などを調査してきたが、長野県同様に豊かな自然環境や、そこで作られる豊富かつ良質な農産物、安全で良質な水源、適切な税金、教育された人材、安価な水道光熱費など総合的に判断しオレゴン州に絞り込んだ。
日本国内では店舗展開の成長による需要の拡大で、長野県の本社工場の生産能力も限界に達してきていたため、日本国内での工場投資を視野に入れていたが、今回の投資で、それが大幅にコストダウンされる。オレゴン州の良質な資源を使って、現地生産できることは、米国・日本問わず顧客にとって大きなメリットになるはず。
また、現地調査の結果、和食材ブランドの久世福商店の商品も反応が良く、久世福商店ブランドに商品を供給する地方有力メーカー様ともアメリカ市場向けの商品開発を強化し、日本人駐在員や日系人だけでなく多くのアメリカの消費者に健康で安全な本物の日本食を広めてゆきたい。
これからは、当社のブランドコンセプトである『Country Comfort(カントリーコンフォート)』を、世界中に届けていきたい。その第一歩を、創業の地の長野と非常に近い自然環境と気候で、良質な果実が採れるオレゴンから始め、日本とアメリカの架け橋になりたい。
また、現在、久世福商店のために生産してくださっている日本全国の食品メーカーの中から、アメリカでも一緒に応援してくださるようなパートナーを募り連携していきたい。
サンクゼールの店舗では、オレゴン産の良質なピノノワールワインや地ビールなどの物産を日本に直輸出し、オレゴンフェアなどで紹介していくことも計画している。」と語っています。

Berry Noir社の創業者チャック氏から工場の鍵を受け取るSCOO社代表 久世直樹

オレゴン州のメリット

アメリカ西海岸北部は世界有数の果実生産地です。昼夜の寒暖差の大きさと、収穫期である夏季に雨がほとんど降らないため、質の高い果樹が育ち、りんご、ブルーベリー、チェリー、ナッツ類の世界的産地となっており、とりわけベリー系資源が豊富な土地です。ここに生産拠点を置くことで、オレゴン工場と近接する原料生産地を直接確保することができ、製品の高品質化と差別化を実現することもできます。
重要な点として、オレゴン工場で作った商品を日本へ送っても十分コスト削減できることも分かりました。久世福商店やサンクゼールブランド商品をアメリカの優良なお取引先様と連携し、さらに世界各国へ販路を拡大することができます。

また、アメリカ北部西海岸に位置するオレゴン州は、アメリカ本土では日本から一番近い州であり、隣接するワシントン州シアトル港は日本への物流が盛んな港であることから、ヒトにとっても、モノにとっても日本とのアクセスに便利です。
サンクゼールが取得する工場は、今まで全米の有名小売チェーンのPB生産を行っており、日本の小売業にもすでに販路があるため、品質管理能力と製造設備が整った魅力的な物件です。
また、サンクゼールが現在購買している北米産ブルーベリーも半分くらいの価格で入手できることも分かってきており、さらに安全でおいしい商品をお手頃価格でお客様にお届けすることできる見込みです。

近隣の広大なブルーベリー畑

将来への構想

オレゴン州最大の都市ポートランドから車で30分、大自然に囲まれた美しいエリアに所在する敷地は、全体で約 3.6万坪。サンクゼールの森(長野県上水内郡信濃町/敷地3万坪)に匹敵する面積があり、オフィス・工場の床面積で約1千坪あります。
広大な自然に囲まれた場所でありながら大都市圏にも隣接しているためアクセスに恵まれ、海外進出への第一歩にふさわしい条件が揃っています。将来は、長野県飯綱町のサンクゼールの丘のような世界観を創り、家族でショッピングと食事ができるラウンドスケープデザインを思い描いているところです。
2017年5月1日、サンクゼールの新たな歴史の幕開けとなりました。
2015年ゼロからスタートした新たな地での新たな挑戦。
何度も重ねた物件探し、交渉。
ここまでの道のりはとても長かったですが、ここからが本当のスタートです。たくさんのご協力をいただいた皆さま、そして何よりもサンクゼールに夢を託してくださった Berry Noir社のためにも、私たちはより一層気を引き締め邁進していきます。